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棒人間のような簡易アタリに上手く肉付けができない理由

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 こんにちは、ザキナナです。

 今回は過去の私の悩みだった、なぜ平面的な簡易アタリから上手く素体を起こせないのか、どうしてダメなのかを改めて考察してみました。

 

 すごく上手な絵師様が棒人間でアタリを取っていた……でも真似ようとするのはちょっと待った!

 それは簡単なように見えて、実はとても難しいんです。

 

 その理由は、

  • 線の意味があいまい
  • 肉付けを加味していない
  • 体の厚みが取りづらい

から。

 この記事ではそれぞれの詳しい理由をしていきます。

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このアタリを使って説明します

理由その1 アタリ線の意味があいまい

 実は棒人間で描いたアタリは、大体の形をとるだけのガイドです。

 

 それを骨格だと勘違いして肉付けをしてしまうと、関節の位置関係などがおかしくなってしまいます。

 改めて、自分が描いている線がどこの部分を表しているのか考えてみましょう。

 この単純な線だけでは、アタリとして使うにはとても難しいのが分かると思います。

 

 アタリから素体を起こせない人は、もっと人体構造に必要なアタリ線を増やした方が得策です。

理由その2 肉付けを加味していない

 棒人間にそのまま肉付けをすると、体のバランスが崩れます。

 首や腕の太さ、体の厚みなどが加味されていないからです。

 棒人間は、あの線だからこそ成り立っているバランスなんですね。それをアタリとして肉付けすれば、その厚み分のズレが出るのは当然です。

 

 そのズレ=差分が体の比率を崩すせいで、思ったのとなんか違う、という体になってしまいます。

理由その3 体の厚みが取りづらい

 棒人間でアタリを取ろうとして失敗するのは、この立体感を出せないことが一番の原因だと個人的に思っています。

 

 平面で描かれているときは、脳みそが勝手に「あ、その線は腰の位置ね」「ここは脚の付け根ね」と補完してくれるのですが、立体にしようとするとそのごまかしが効かなくなるんです。

 私は上半身は何とか描けるけど下半身は描けないという状態がずっと続いていたんですが、その原因はこの平面的なアタリを使っていたせいで、下半身に行くほど歪みがひどくなるからだったんですね。

結局ガッツリ立体のアタリを描くことを推奨します(個人的に)

 棒人間の扱いは手軽に見えて、奥深いです。

 イメージを固める時やポーズ決め、構図決めにはすごく重宝するのですが、アタリとして使おうとすると難易度爆上げです。

 上手くアタリを取れない人は棒人間をただのガイド線と割り切り、そこにきちんと立体のアタリを取りましょう。その際、ガイド線に惑わされないように気を付けて!

平面アタリと立体アタリの違い

 立体的なアタリで描くと、楽に素体が起こせます。

 棒人間だと体がぺらぺらになりますが、立体だと厚みが出ます。(ちょっと左がマッチョすぎますけどご勘弁を……)

 アタリ線が背面に回り込むので、下半身の歪みも解消されます。

 いやあ、立体アタリっていいものですね!

《番外》実は棒人間はアタリじゃなくイメージラフだった件

 教本とかメイキング画像とかでよくある、「適当にアタリをとります」→「肉付けします」に突っ込んだことはございませんか?

 私はあります。めっちゃあります。アタリから肉付けしたその画像に行く手順が知りたいんだよお!って。

 

 それが知りたくてメイキング画像やら教本やらをたくさん探しまくりました。

 

 その結果たどり着いたのは、「上手い絵描きさんにとって棒人間はただのイメージラフ」であって、下絵を描くためのアタリではないということ。

 

 たまにそのまま下絵を起こしちゃう絵師さんもいますが、どちらにしろその棒人間の線をそのまま使う人はほとんどいませんでした。

 そこにざかざかっと立体に必要な線を描いて肉付けしたり、描いたり消したり。

 その過程は絵師さんの経験でなされていることで、説明のしようがないんですね。

 

 私は「棒人間はアタリとして難易度が高すぎる」と気付いてから、ようやく立体アタリを取り始め、多少は描けるようになってきました。

 

 アタリ取りが苦手な方は、ぜひ立体の練習からしてみてはいかがでしょうか。

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