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脚アタリの描き方と覚え書き

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 こんにちは、ザキナナです。

 長年下半身が描けなくて構図や物で隠してごまかしてきた私ですが、色々勉強して苦痛を感じることなく脚が描けるまでになりました!

 もちろんまだまだ練習は足りませんが、比率や筋肉のふくらみを覚えるためのまとめと覚え書きを作りましたのでシェアしたいと思います。

 脚を苦手とする方のお役に立てたら嬉しいです。

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脚アタリの描き方(正面)

 ここでは8頭身男子の描き方なので、腰から下を5頭身分取ります。脚の長さは個人差がありますので、適宜お好みの比率でどうぞ。

 

 大転子から膝、膝からくるぶしが1:1になるのが目安ですが、膝下が多少長い方が足長効果が狙えます。ただし、長すぎると構造的に違和感を感じますのでほどほどに。

 真ん中の図で脛をえぐるのは、脛の前面内側にはほぼ筋肉が付かないため、骨のラインが表面に出てくるからです。男子の脚はこの骨っぽいゴツゴツ感がキモなので是非えぐって下さい。

 一番右の図のしずく形のアタリは、ざっくりとした大腿四頭筋の形です

 太腿の筋肉は脛骨につながっているので、膝上でちょん切れないように意識して描きます

 膝の外側を起点としたしずく形は、脛の筋肉です。(しずく形というには多少無理がありますが、ご容赦下さい)外側の上部をふくらませます。

 大腿骨にくっついてますので、つながりを意識しましょう。

 真ん中の図のふくらはぎですが、脛の内側前面に筋肉が付いていないので、前からでもふくらはぎの盛り上がりがはっきり見えます。

 脛の外側は筋肉が付いていてふくらはぎが隠れるため、内側と外側で筋肉の見え方が違うんですね。

 腰のラインは腸骨稜から大転子の外側を通して描きます。

 内転筋群は恥骨から内腿にラインを下ろします。(この場合の恥骨はほぼ股間の真ん中で問題なしです)

 これでアタリの完成です。

 肉付けしてみました。

 筋肉分布を見ていただけばわかると思いますが、私のアタリはほぼ筋肉ごとに描き込んでいます。

 筋肉の境目やつながりでくびれたり盛り上がったりするので、そういう筋肉の凹凸は描きやすいんじゃないかなあ。

 描きあがったら、太腿とふくらはぎ、くるぶしの盛り上がりの高さをチェックして下さいね

 太腿とふくらはぎは外側を高く、くるぶしは内側を高くします。

脚アタリの描き方(横)

 横向きの脚を描く時も、下半身には5頭身分取ります。

 正面と横からで比率が変わらないようにです。

 1頭身分の四角を描いて、それを傾け、4等分した左下の四角に大転子を描き込みます。

 

 直立しているときは膝頭(膝蓋骨)が大腿骨の前にかぶさっているため、出っ張って見えます。筋肉を描く目安になるので先に描いておきましょう。

 真ん中の図では恥骨結合と尻たぶの位置を取っています。

 ただ、これは分かりやすくするために直角をあてただけですので、本来はこの位置ではありません

 肉付けするときの目安程度に考えて下さい。

 

 右側の図では脚の大きな筋肉をあてています。

 お尻の位置ですが、尻たぶは股間より下に来ます臀溝(お尻と腿の境目)が骨盤の下端より上に来ないように気を付けましょう。

 左の図の裏腿のアタリ(ハムストリング群)は膝裏を通って脛骨までつなげます。膝の裏側では筋肉から腱に移行するため、筋肉の盛り上がりはなく、細くなります

 さらに、脛骨の前面をえぐります。脛には前脛骨筋の盛り上がりがありますが、シルエット自体は脛骨に沿わせた方が分かりやすいです。

 真ん中の図では、恥骨結合の前面と膝前の靭帯、ふくらはぎから伸びるアキレス腱を描き足しています。

 これでアタリの完成です。

 肉付けするとこんな感じ。

 今回はあんまり筋肉質ではないですが、鍛えた脚だとふくらはぎはもっと盛り上がりますし、凹凸も顕著です。筋肉男性の画像検索などをするといい勉強になります。

 そして私は尻腿の境目には脂肪体を含む三段を押す派。ただの好みですが。

脚アタリの描き方(斜め立体)

 最後に立体アタリです。

 

 奥行きを出すために、右脚の膝とくるぶしの位置を少しだけ短めに取ります。

 この時、私はいつも膝とくるぶしの位置に悩んでしまうのですが、最近は適当に取って後から違和感を覚えたらそのつど修正するようにしています。

 もしくは棒とか骨で先にガイドを引いておいてもいいと思います。

 脚は重心の掛かり方や足幅、爪先の方向、膝の角度などによって描き方が様々なので、位置を固定してしまうと逆に応用が利かなくなっちゃうんですよね~……。

 ちなみに筋肉単位でアタリを描くと、角度による見え方の違いを理解しやすいです。

 例えば真ん中のしずく形の内側は縫工筋のラインですが、この時点で見え方が分かりますし、さらにこの後、その内側に内転筋群が来るのも分かります。この場合、左足の内転筋群はほとんど見えない角度だと分かりますよね。

 細かいことですが面倒くさいやり方なりに利点もありますよということで。

 左の図の腸脛靭帯は腸骨稜から脛骨の外側につながる靭帯で、腰から太腿の体側を覆ってます。太腿の側面のガイドになるアタリだと思って下さい。

 今さらですが直立しているとき、膝と爪先の向きは同じにしておく方が無難です

 動かしてみると分かりますが、立った状態だと爪先はほとんど左右に動きません。外力が加われば多少は動きますので絶対ではありませんが、理由がない限りは向きを合わせた方が良いと思います。

 ただし、膝を30度以上曲げると爪先は結構動くようになります。それでも、ずらすのは左右にそれぞれ15度前後にしておくのが良いかと。(足首の硬さによって個人差がありますし、踏ん張ったりする表現の時は誇張するのもアリですが)

 一応ネット上で調べたところ、内転は15度~25度、外転は5度~15度らしいです。

 

 さて、図に戻ります。

 内転筋群は恥骨から膝の内側に向けて描きます。

 次に、腿裏の筋肉を描きます。これは後ろのお尻の真ん中から線を持ってくるイメージで。

 脛骨はラインが見えるのでガイドとして描いておきます。真ん中を細めに

 右の図では、脛の筋肉のガイドを描いています。

 ふくらはぎの筋肉(腓腹筋)を脛骨内側の上3分の2に。

 外側の上3分の1は、前脛骨筋や長腓骨筋のふくらみのピークが分かるようにガイドを入れています。

 太腿やふくらはぎなどの筋肉を盛ります。これはお好みで。

 アキレス腱も描き込みます。

 これでアタリ完成!

 肉付けの図も載せていますが、実は最近までこの前傾した骨盤から腰回りを描くのが個人的に苦手でした。

 骨盤アタリはすごく傾いてるのに、肉付けするとそれほど感じませんよね。

 何でなの? とずっと思っていたのですが、ようやく自分なりに納得したので、そのうちまとめてみたいと思います。需要はないかもしれませんが。

脚を肉付けする際のポイント

 筋肉は関節付近では腱となり、筋繊維のふくらみはなくなります。関節部分が細くなるのはそのためです。

 関節には靭帯も多く、これもふくらみはないのでタイトになります。

 体のシルエットを作る上で差が出るのは筋肉と脂肪の付き方なので、まず基本の型を作っておいてそこに筋肉や脂肪を盛っていくというのも良いと思います。

 マッチョでないガリ男くんを描く場合でも、動けているなら最低限の筋肉は必要です

 筋肉がなければ人は歩いたり物を持ったりもできませんから。

 もちろん、狙いがあって描く分には問題ありませんよ!

脚を曲げた時の見え方覚え書き

 ものすごくごちゃごちゃと見づらくてすみません。

 脚を曲げると、太ももの前面の筋肉は引っ張られて凹凸が目立たなくなります。

筋肉の詳細 ※読まなくても問題ないよ!

 大腿直筋は股関節に対して屈筋ですが、大腿四頭筋としては膝関節に対して伸筋なので(大腿直筋だけ屈筋と伸筋の両側面を持つ2関節筋)、この場合股関節が屈曲しているせいで大腿直筋だけが縮んで盛り上がります。

 膝関節も屈曲しているため伸筋である他の3つの筋肉(中間広筋・内側広筋・外側広筋)は伸び、シルエットとしては腿の中央の大腿直筋だけが盛り上がって見える感じになります。

 脚を曲げた時のくるぶしの位置は、大転子の下が目安です。(大転子から膝、膝からくるぶしを1:1で描いているため)

 前述したように膝から下を長くすると足長効果がありますが、お尻より後ろにかかとがくるとかなり違和感があります。だいたい、お尻がかかとに乗るくらいで描く方が無難じゃないかな。

 もちろん、分かった上で崩すのは問題ないです。

 

 それから前項でも描きましたが、脚が曲がっている状態の時は膝と爪先の向きが多少ズレていても問題ありません。

 この角度の差で次の動きを予測させたりできるので(次に左右どちらに動こうとしているかとか)、ディテールアップのために利用してみるのもいいかもしれません。

 

 最後に、長内転筋のラインはいいぞ!

 ……いや、実はここにできるのが本当に長内転筋の筋なのか、正確には分からないんですけども(苦笑)スミマセン……

 いくら調べても明確に長内転筋だと言い切ってくれる資料がなくて……。しかし筋肉の配置や動きを考えると合っているんじゃないかな~……。長内転筋だろうと言う方多いし、私もそう思う。

 まあ、名前はどうでもここに筋ができることは確かなので描きましょう!

 場所的には長内転筋だと信じて、恥骨から下に筋を入れます。座骨から伸びる薄筋の手前なので、後ろ側に描かないように気を付けて!

まとめ

 昔は全く脚が描けなかった私ですが、比率、筋肉、可動域の知識を手に入れたおかげで、どうにか見れる絵が描けるようになってきました。

 描いてみて、分からないところは調べ、違和感があるところは直す。

 それを繰り返すうちに、どんどん描ける幅が広がります。

 この動きではこの筋肉は盛り上がるはず、ここは平坦になるはず、と分かってくると、違和感はどんどん払拭されていきます。

 私はまだ自分の絵に違和感を感じ続けていますが、それでも以前に比べたらずっとマシになりました。

 こうして知識や練習の効果を感じると、ますます絵を描くのが楽しくなります。

 このやり方が全員に当てはまるとは思いませんが、少しでも皆様の楽しいお絵かきライフの一助になれましたら嬉しいです。

 ちなみに、以前描いた脚アタリの記事はこちら↓ 若干描き方変わってます。

 今回の参考資料↓



 スカルプターはほんと手放せない。ただ、下半身の資料は若干少な目かなあ。

 人描くさんは今だにサイトにもお世話になっています。体のバランスがおかしくなるとどこが変なのか確かめに行っちゃう。

 筋肉男子の本、Amazonレビューはあんまり良くないんですが、個人的にはすごく役に立ってます。そのうち本のレビューもしたいなあ。

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