こんにちは、オバ絵を脱出するために日々喘いでいるザキナナです。
今回はオバ絵を改善するにはどうすべきか、実験的にパーツごとの修正を試みてみました。
今回も顔のみです!
完全に個人的な意見ですが、同じように悩んでいる方のヒントにでもなれば幸いです。
画像多くて長いです! ご了承下さい!
修正前のオバ絵と、その気になる原因
昔描いていた絵を思い出しながら、手癖でオバ絵を描いてみました。
少し分かりやすくオバに寄せてますが、それでも勉強をした後なので以前より上手く描けてる……。
この絵を気になる部分ごとに修正して、その効果を見てみます。
とりあえずこの絵の気になる部分
- 目のハイライトがでかい
- 鼻がでかい
- 口が正中線からズレてる
- 下唇の影の主張が強い
- 髪の毛先が閉じてない
- 髪に重なりや奥行きがなくてのっぺりしている
- 僧帽筋がない
- アゴが細すぎ
- 首に立体感がない
- 全体のバランス
あと服もダサい。すみません、これは見逃して。
もちろん人によって気になる部分は違うのが当たり前なんですが、あくまで今回、私のケースです。
①目のハイライトがでかい
ハイライトごときでは印象ほぼ変わらず。
そもそも今って多種多様な目の描き方があって、わざわざ変える必要はないなあという感じ。
それよりも顔の中に占める大きさ、配置や目と目の間隔を気にした方が絶対良くなる。
ただ、私の描く眉毛はオバっぽい。針金みたいな眉毛はちょっと古いメイクを彷彿とさせるからかな。直しそびれました……。
②鼻がでかい
鼻はだいぶ変わる気がします。
大きい鼻はイモっぽい印象ですね。
写実的で外人の風貌に近い男性を描くなら別ですが、今どきの絵に寄せるなら鼻は小さめの方がいいみたいです。
(逆に若くないおじさんや、イモっぽい男性を描くなら鼻の大きさや向きに特徴を付けるのは有効ですね)
昔の少女漫画風の絵だと、鼻が大きいとそれに合わせて顔が馬づらになったり、鼻筋が妙に反っていて上を向いていたり、とがっていたりとデフォルメが利きすぎているのが気になります。
オバ絵の修正を試みるなら、まずは鼻を直してみて。
③口が正中線からズレる
絵の手法として口の位置をずらす人は未だにいますので、あんまり気になりませんね。
どちらかというと大口開けてるのに口の中の描写が簡素すぎる方が気になります。
女の子の絵なら問題ないのですが、男性ならもう少ししっかり描いた方がいい感じ。
耽美にしたり色気を出したりしたいなら、唇の形状も考えながら描くとさらにいいですね。
それから、鼻から口の距離も重要です。顔が縦長で鼻の下と口の間が離れていると、古くさく見えます。バランスを考えて配置しましょう。
④下唇の影の主張が強い
昔って、唇の下に▼こういう三角っぽい影を付ける絵が多かった気がします。
ちょっと唇の主張が強い。顔がくどく見えるのかな。
今って美白っぽい男子絵が多いので、あっさりめの方が良さそうです。大きく変化するわけじゃないけど、想像していたより変わる。
⑤髪の毛先がとじていない
古くさい少女漫画から古くさい少年漫画になった程度の変化。
印象は違うけど決して今風になったわけではない。
ただ、これに着色をするとおそらく左はオバ絵に仕上がります。右は塗り方次第でリカバリー可能。
毛先が閉じていないとふんわりと塗るしかなく、イメージ的には昔のアナログパステルや水彩で塗られた感じになっちゃう。
……いや、上手い人は今風に塗れるのかもしれませんが、オバ絵を脱出したくてアップアップしてる程度の私には無理。
とりあえず、のちに着彩をするのなら毛先を閉じておくのを推奨します。個人的に。
⑥髪に重なりや奥行きがなくてのっぺりしている
これは明らかに違う!!
やっぱり髪の毛の立体感大事!
オバ絵っぽい、古くさい感じの絵柄を描く人って、結構髪の毛に立体感がなくのっぺりしてることが多い気がする。私の半月前の絵もまさにそれ。
髪だけじゃないのですが、絵の勉強をしていて体の奥行き・立体感は「らしく」見せるのにとても重要だと感じています。
結局オバ絵って、何か違う……っていう違和感を覚えさせるから気になるんですよね。少しくらい古くさい絵柄でも、立体としてしっかりしてると素直に入ってくるんです。
この辺の考察はまた別記事で書きたいと思いますが、とにかくオバ絵を修正するなら厚み、奥行き、立体感を考えてみて下さい! おススメ!
⑦僧帽筋がない
この絵で僧帽筋だけ直しても微妙なのですが、これは「らしさ」につながるので、是非修正したいところです。
体の構造がちぐはぐだと、顔だけカッコ良く描けてもイマイチの絵になります。
顔がある程度描けるようになってしまうと、それが楽しくなって体の勉強をおろそかにしてしまうのは初期絵描きあるあるですよね。私もそうでした。
でもまずは、首回りの筋肉や骨の位置、胸鎖乳突筋の付き方くらいは考えてみて欲しい。それを知るだけでも絵に説得力が出ます。
感覚だけで首に筋を入れてるだけだと、変な角度で変な場所につながっていても自分で気付けません。
時々肩甲骨の位置を間違っている絵描きさんなんかをみるのですが、「あー、構造を知らずに感覚だけで描いてんだな……」と生温い気持ちになります。
オバ絵とは違いますが、違和感を抱かせないという点では気を付けていていいんじゃないかな~。
⑧アゴが細すぎ
細すぎというか、尖りすぎというか。
男性を描くなら、もう少しアゴはしっかりめに描いた方が男らしくなります。
ただこれも好き好きというかんじで、女性的な美人男子を描くならありですし、顔型は個人差も大きいので、修正はご自身の目指す絵に合わせてでいいと思います。
それでも構造的に、輪郭は頭蓋骨の形を考えて沿わせた方が無難かなと思います。
修正前の絵は下アゴの骨が削れ過ぎちゃってますね。
顎関節から下アゴの厚みあたりは考えて描いてみてください。
⑨首に立体感がない
首は円柱状になっているのはご存知の通り。
その中には骨が通ってて、食道があって、気道があって、舌骨もあります。その周りを数多の筋肉が取り囲んでます。
ただの丸い筒ではなく、いろんな筋繊維やらなんやらの束です。
凹凸だってあるし張り出した部分もあります。
もちろんそれを全部覚えろというわけではなくて、それが厚みや立体感につながるってことです。
最低限、胸鎖乳突筋と僧帽筋、喉ぼとけと舌骨の位置だけ理解しておくと、首回りが立体的に描きやすくなりますよ。
絵にきちんと感が出ますので是非。
⑩全体のバランス
オバ絵って、手癖で描いているからどんどん自分の描きやすいバランスにズレていくんです。
アタリすらも適当に取っちゃったり。
それをきちんとアタリに合わせて位置を直し、パーツの大きさのバランスを合わせてみました。
オバ絵からは脱しませんが、そこそこ違和感なく許せる絵になったような?
これを基本にしてパーツを修正すれば、だいぶマシになりそうな感じはします。
結構顔のパーツ配置って、ミリでズレただけでも印象が変わるので、色々試してみると楽しいですよ。
修正部分を合体してみた
修正したパーツを全部合わせてみました。
全く別の絵だ……。
この状態になると、首回りの修正が効いてきますね。
まだ古くさいオバ絵ですが、違和感はだいぶ減ったと思います。
この合体した絵をもとに、さらに修正。
髪の毛を重ねて厚みを出し、細かめに描き込んでみました。
口も簡素すぎて気になっていたので描き込み。
Tシャツもちょっと描き方を変えてみました。
……どうでしょう、今までよりはオバ絵臭消えたかな?
まとめ
個人的な結論ですが。
オバ絵修正に効果的だと思われる手段
- 顔のバランスを修正する
- 髪の毛に重なりや厚みで立体感を出す
- 鼻を修正する
- 首回りをきちんと描く
このあたりでだいぶ変わるんじゃないかなと。
これは完全に個人差なので、結局は自分で自分の絵を分析するのが一番早いです。
自分の絵の気に入ってるところ、上手く描けないところ、違和感のあるところ。
自分の絵って慣れてしまっている分、評価するのが難しいのですが、上手い絵師さんの絵とどこが違うかなどと考えながら頑張りましょう!
時々昔描いた自分の絵を今の絵で描き直してみると、成長が分かってモチベ上がりますよ。
そんなわけで、オバ絵脱出プロジェクトの前回の絵を描き直し↓
まあまあ、マシになってきた……と思う。
今後もまだまだ頑張ります。
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